寄せワンを決めて、スコアアップを目指したいあなたへ。
ゴルフにおけるアプローチショットは、ドライバーやアイアンと同じくらい――いえ、それ以上にスコアに直結する重要なショットです。グリーン周りからいかに1打でピンに寄せるか。これができるかどうかで、ダブルボギーになるかパーで収められるかが決まります。
とはいえ
「アプローチって何をどうすればいいの?」
「どのクラブを使うの?」
「なんで毎回トップやダフリになるの?」と悩む初心者も多いはず。
本記事では、アプローチショットの基本、使用クラブの選び方、状況に応じた打ち方、ミスの原因と対策、さらには効果的な練習法やメンタル面まで、これ一つでしっかり学べる完全ガイドをお届けします。
まずはひとつの打ち方を自信をもって打てるようになることが、寄せワンの第一歩。アプローチを味方につければ、あなたのゴルフは確実に変わります。
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1. アプローチとは?|スコアを左右する“寄せ”の重要性
- アプローチショットとはどんな場面で使う?
- スコアに直結する理由
- 初心者でもすぐに使える考え方とは?
アプローチショットとはどんな場面で使う?
アプローチショットとは、グリーン周りからカップを狙って寄せるためのショットです。
グリーンに届く距離ではないけれど、フルスイングするほどでもない――そんな30〜50ヤード前後の中間距離や、ピンそばに正確に落としたい場面で登場するのがアプローチです。
なぜこのショットが重要かというと、1打でピンに寄せられれば、その後のパットも楽になり、スコアが大きく変わるからです。
たとえばグリーン手前のラフからピンに近づけるかどうかで、パーかボギーかが決まることも珍しくありません。
実際には、ピッチショットやランニングアプローチなど、状況に応じて数種類の打ち方を使い分けます。
それぞれボールの高さや転がり方が異なり、ライ(ボールのある地面の状態)や距離に応じて選択します。
つまりアプローチは「どこに落として、どう転がすか」を考える戦略的なショット。
初心者こそまずはこの1打を丁寧に扱うことで、安定したスコアに近づけます。
スコアに直結する理由
アプローチが上手い人は、スコアが安定します。
なぜなら、1打でピンに寄せられる確率が高くなれば、パット数を減らせるからです。逆に、寄らないアプローチはミスの連鎖を招き、ダブルボギー以上が続く原因になります。
スコアが良いゴルファーは、派手な飛距離よりもアプローチが堅実です。
ドライバーが多少曲がっても、アプローチでカバーできるのです。これは「寄せワン」と呼ばれる、アプローチと1パットでスコアを抑える技術に直結しています。
たとえば100ヤード以内のショットがいつも2打かかっている人は、アプローチを練習するだけで簡単にスコアが縮まります。
スイングの力感も少なく、再現性の高いショットが多いため、初心者でも成果が出やすいポイントです。
スコアアップの最短ルートは、飛距離ではなく「寄せ力」。
アプローチこそ、初心者が最初に上達を目指すべきショットなのです。
初心者でもすぐに使える考え方とは?
初心者がアプローチを成功させるために最も大切なのは、「落とし所」を考えることです。
「とにかくピンを狙う」のではなく、「どこに落とせばピンに近づけるか」をイメージしましょう。
なぜこれが重要かというと、ボールは空中だけでなく、着地してから転がるからです。
特にランニングアプローチでは、転がる距離の方が長くなりやすく、落とし所を見誤るとピンを大きくオーバーしたりショートしたりします。
たとえば10ヤード先のピンでも、あえて5ヤード先に落として転がすほうが簡単なこともあります。
この「空中距離」と「転がり距離」のバランスをイメージするだけで、アプローチの精度は大きく変わります。
初心者はまず、「ピンに向かって打つ」から「落とし所に向かって打つ」へ意識を変えるだけで、一気に上達の扉が開きます。
2. 使用クラブと使い分け方|場面ごとに最適な選択を
- サンドウェッジ(SW)、アプローチウェッジ(AW)、ピッチングウェッジ(PW)の特徴
- チッパーやアイアンのアプローチ活用法
- ロフトとスピンの関係を知る
サンドウェッジ(SW)、アプローチウェッジ(AW)、ピッチングウェッジ(PW)の特徴
アプローチで使うウェッジには、それぞれ得意な距離や球の高さがあります。
特に初心者にとっては「クラブの特徴を理解すること」が成功の第一歩です。
ウェッジには主に3種類あり、それぞれロフト角(フェースの傾き)が異なります。
ピッチングウェッジ(PW)はロフト角が約44〜48度で、最も距離が出やすく、100ヤード前後を狙うのに使います。アプローチウェッジ(AW)は48〜52度で、PWより少し高く上がりやすく、80〜100ヤードの中間距離に対応。サンドウェッジ(SW)は54〜58度とロフトが大きく、バンカーやグリーン周りでボールを高く上げて止めたいときに活躍します。
例えば、グリーン周りでピンが近い場合はSWを使ってふわっと上げ、少し距離がある場合はPWで転がして寄せる、という選択が有効です。
このようにウェッジを「高さ」と「距離」で使い分けることで、より確実な寄せが可能になります。
チッパーやアイアンのアプローチ活用法
アプローチに使うのはウェッジだけではありません。状況によってはチッパーやアイアンも有効です。
これらは「転がして寄せる」ことに特化しており、初心者にとってミスが少ない選択肢になります。
チッパーはパターのような形状で、ロフトが30〜40度と低く、まさに「パターのように打つアプローチ専用クラブ」です。
グリーン周りの短い距離で使いやすく、スイングが安定しない初心者には特におすすめ。アイアンでは、7番や8番などを使って「低く出して転がす」アプローチが可能です。これを“ランニングアプローチ”と呼びます。
例えば、ラフではなく芝が短いフェアウェイや花道からピンを狙う場合、7番アイアンでチップショットのように打つとミスが出にくく、安定して寄せられます。
このように、クラブの特徴を理解しながら状況に応じた使い分けができると、アプローチの幅が広がります。
ロフトとスピンの関係を知る
アプローチの精度を上げるには「ロフト」と「スピン」の関係を理解することが大切です。
この2つがショットの“高さ”と“止まり方”を左右するからです。
ロフトとは、クラブフェースの傾きのことで、大きいほどボールは高く上がり、スピンもかかりやすくなります。
スピンは、ボールにかかる回転で、強くかかるとグリーンに落ちた後の“止まり”が良くなります。逆にロフトが小さいクラブは、低く出てスピンも少なめになり、転がる距離が長くなります。
例えば、SWはロフトが大きくスピンもかかるため、バンカーや硬いグリーンでもピタッと止まるショットが可能です。対してPWはスピンが少なめで、転がりを計算した寄せが得意です。
このように、「高さで止める」のか「転がして寄せる」のかで、適したクラブ選びと打ち方が変わってくるのです。
3. アプローチショットの種類と特徴
- ランニングアプローチ:転がして寄せる基本形
- ピッチ&ラン:半分上げて半分転がす万能型
- ロブショット:高く上げて止めたいときに
ランニングアプローチ:転がして寄せる基本形
アプローチの中でも「最もミスが少なく、初心者におすすめなのがランニングアプローチ」です。
この打ち方はボールをできるだけ低く出し、グリーン上を転がしてカップに寄せる方法で、安定性が高いのが特長です。
理由は、空中を飛ばす時間が短いため、風の影響や距離感のブレが少ないからです。
また、スイングも小さくて済むため、初心者でも再現しやすく、プレッシャーに強いショットです。グリーンエッジからピンまで距離がある場面に最適です。
たとえば、7番や8番アイアンを使い、パターのように軽く振ることで、ふわっと上げるのではなく「とことこ転がす」イメージで打ちます。
打ち出し後すぐに地面に落ちて、残りの距離を転がして寄っていくため、まさに“安全第一”の寄せ方です。
転がせる状況では「なるべくランニングで対応する」ことが、アプローチ成功の秘訣です。
ピッチ&ラン:半分上げて半分転がす万能型
ピッチ&ランは、「上げすぎず、転がしすぎず」のバランス型アプローチとして非常に汎用性が高いです。
中距離のアプローチや、障害物を越えて止めたいときなどに重宝されます。
この打ち方では、打ち出しでボールがふわっと浮き、グリーンに落ちた後は“転がって寄っていく”という2段階の動きが特徴です。
ピッチショットほど高くなく、ランニングほど低くもない、ちょうど中間のアプローチです。
たとえば、ピッチングウェッジ(PW)やアプローチウェッジ(AW)を使って、膝〜腰の高さのコンパクトなスイングで打つと、上がって転がる軌道が作れます。
グリーン手前にバンカーがある場合でも、越えてから安全に転がせるため、状況対応力が高いのも魅力です。
「とりあえずこの打ち方を覚えておけば困らない」と言える万能型のアプローチが、ピッチ&ランなのです。
ロブショット:高く上げて止めたいときに
ロブショットは、ボールを高く上げてピタッと止める、見た目にも華やかなアプローチです。
ただし、難易度は高く、主に「ピンが近くて転がせない」といった特別な場面で使います。
理由は、スイングに正確さが求められるうえ、フェースを大きく開いたり、ボールの位置を変えたりといった“高度なテクニック”が必要だからです。
フェースのロフトを最大限に活かし、バックスピンをかけながら高く上げる必要があります。
たとえば、サンドウェッジ(SW)やロブウェッジ(LW)を使い、フェースを開いてボールを左足寄りに置き、下からすくい上げるようにスイングします。
グリーンが下っていたり、ピンがすぐそこにあるような場面で使うと、非常に効果的です。
ただし、失敗すると大きなミスにもつながるため、練習と経験が必要な“上級者向け”のショットといえます。初心者は練習場でまず感覚を掴んでおきましょう。
4. アプローチの基本的な打ち方とセットアップ
- スタンスの広さと体重配分
- グリップの長さと構えの高さ
- ボール位置とフェース角度の調整
スタンスの広さと体重配分
アプローチショットでは、スタンスを狭くし、体重を左足(利き手と逆)側に多めにかけることが安定したショットにつながります。
なぜなら、スタンスが広すぎると体がブレやすくなり、ミスショットの原因になるからです。
たとえば、スタンス幅は両足の間隔が「クラブ1本分程度」と考えるとよいでしょう。
そして体重配分は6〜7割を左足にかけて、体の軸がブレないように構えると、インパクトで打点が安定しやすくなります。これはボールを“上げにいく”よりも“下から打つ”意識が重要という意味です。
例えるなら、片足に重心を乗せて打つパットのような感覚です。振り幅が小さいぶん、体の動きも最小限にすることでコントロールがしやすくなります。
初心者は「狭いスタンス・左足重心」を基本にすれば、芯に当たる確率がグッと上がります。
グリップの長さと構えの高さ
アプローチショットでは、クラブを短く握ることでスイングが安定しやすくなります。
特に初心者は「クラブのグリップエンドを余らせて握る」ことを意識するだけで、格段にミスが減ります。
なぜなら、クラブを短く持つことでコントロール性が高まり、手元のブレが少なくなるからです。
構えの高さも重要で、手元は「腰の高さ」を目安に、背筋を軽く伸ばした前傾姿勢が理想です。
たとえば、料理で包丁を短く持つと細かい作業がしやすいのと同じように、ゴルフでもクラブを短く持つと繊細な操作がしやすくなります。
初心者は「クラブを目一杯握らず、親指がグリップエンドから数センチ上に来るくらい」で握ってみましょう。
「短く握って、コンパクトに振る」これがアプローチの基本姿勢です。
ボール位置とフェース角度の調整
アプローチショットの成功には「ボール位置」と「フェース角度」の調整が大切です。
特に初心者は、ボールを「やや右足寄り」に置き、フェースはあまり開かず“スクエア”に構えるのが基本です。
理由は、右足寄りに置くことで打点が前になり、クラブが“ダウンブロー”(上から打ち込む動き)になりやすいからです。
これは、ボールを上げようとして左足寄りに置いてしまうと、すくい打ちになりやすくミスが出るからです。
フェースの角度は「開かずにまっすぐ」が基本。ロブショットなど特殊な場面を除いて、まずはフェースを真っ直ぐに向けて打つことが安定の鍵です。
例えるなら、ボールを押し出す感覚で打つと、自然とスピンがかかり転がりも予測しやすくなります。
初心者は「右足寄り・フェースは真っすぐ」このセットアップで、無駄なミスが激減します。
5. 距離別の打ち分け方|10Y・30Y・50Yの目安と感覚
- 振り幅の目安(時計の針スイング)
- 振り幅とスピードのコントロール
- セット位置と弾道の関係
振り幅の目安(時計の針スイング)
アプローチで距離を打ち分けるには、振り幅の感覚を身につけることが大切です。特に初心者には「時計の針」に例える方法が有効です。
たとえば、クラブを振る位置を時計の針に見立てて、「7時〜5時」なら10ヤード、「8時〜4時」なら30ヤードというように、振り幅を基準にします。
この方法は、自分の感覚に頼らず「目安」を持ってスイングできるので、距離のばらつきが減りやすくなります。
プロでもこの考え方をベースにした距離感の練習を行っています。
初心者は、まず「7時〜5時」のスイングから練習を始めて、だんだんと「8時〜4時」「9時〜3時」へと広げていくと、10・30・50ヤードの感覚が身につきます。
距離の打ち分けは感覚の積み重ね。まずは「時計の針」を使って振り幅を視覚的に覚えることが、安定したアプローチの第一歩です。
振り幅とスピードのコントロール
アプローチでは、振り幅だけでなくスイングスピードの調整も距離感に直結します。ポイントは「同じテンポ・同じリズムで振る」こと。
つまり、速く振ったり遅く振ったりせず、スムーズなスイングを心がけることで安定した距離が出せます。
たとえば、10ヤードの距離を打つときに、小さく速く振るとタイミングがズレやすくなります。代わりに「小さく、ゆっくり一定のスピードで振る」ことで、インパクトの再現性が高まります。
速さで調整するとその都度タイミングが変わり、毎回同じ結果になりにくくなります。
ですから、距離感は「振り幅」で決め、スピードは常に同じイメージを保つことが大切です。
初心者は「大きさ=距離、スピード=一定」と意識して、テンポ良くスイングすることで、距離の再現性が一気に上がります。
セット位置と弾道の関係
アプローチで距離と同じくらい重要なのが「弾道の高さ」です。弾道は「セット位置(ボールの位置やスタンス)」でコントロールできます。
基本的に、ボールを右足寄りに置けば低い弾道、左足寄りにすれば高い弾道になります。なぜなら、クラブがボールに当たる角度(入射角)が変わるからです。
たとえば、ボールを右足寄りにして打つと、クラブが“上から”入りやすくなるため、転がりやすい低い球になります。
逆に、左足寄りに置くと、クラブが“横から”入りやすくなり、ふわっと高く上がる球になります。
初心者は、まず「低く打ち出して転がすアプローチ」からマスターするのがオススメです。その後、状況に応じてボール位置を少しずつ調整してみましょう。
弾道とボール位置の関係を理解することで、グリーン上の狙い方が格段に広がります。
6. よくあるミスと原因・対策
- ダフリ・トップの最下点ズレ問題
- シャンクの原因:手の使いすぎ・体の開き
- テークバック・インサイド引きすぎ問題
- 迷いからの減速とミス連鎖
ダフリ・トップの最下点ズレ問題
アプローチで「ダフリ」や「トップ」が起きる最大の原因は、クラブヘッドが地面に当たる最下点がズレることです。正しい最下点で打てないと、手前の地面を叩いたり、ボールの上をかすって飛ばなくなってしまいます。
これは構えのときの体重配分が崩れていたり、インパクト前に体が浮いてしまうことが原因です。特に初心者は、ボールを上げようとするあまり体が起き上がりやすく、最下点が後ろにズレてトップになります。
対策としては、アドレス時に体重をやや左足にかけ、頭の位置を動かさずスイングする意識を持ちましょう。クラブが自然にボールの前後をなぞるように動けば、最下点が安定しミスも激減します。
アプローチでは「上げようとせず、下ろすだけ」というイメージでスイングすることが安定への近道です。
シャンクの原因:手の使いすぎ・体の開き
シャンクとは、クラブのネック部分にボールが当たって右方向に大きく飛び出すミスのこと。初心者に多く見られ、原因の多くは「手で打とうとする動き」と「体の開き」です。
特にインパクト直前で手先だけで合わせようとすると、クラブフェースが開いたり、ネックが先に出てしまいます。また、上半身が早く開くと、インパクトで体が前に出すぎ、シャンクを引き起こします。
シャンクを防ぐには、手元を体の近くに引き込まず、腕と体を一体にしてスイングすることが重要です。さらに、上半身はアドレスと同じ向きを保ったまま打ちましょう。
クラブは「振る」のではなく「運ぶ」という意識で。シャンクを恐れず、シンプルに体の回転で打つことが改善のカギです。
テークバック・インサイド引きすぎ問題
アプローチでテークバックをインサイド(体側)に引きすぎると、スイング軌道が崩れ、ダフリやシャンクの原因になります。初心者は「小さく引こう」とする意識が強すぎて、軌道が窮屈になりやすいのです。
テークバックをインサイドに引くと、クラブが本来の軌道から外れ、戻すときに急激に手元を調整する必要が出てきます。これがフェースの向きを乱し、ミスにつながります。
改善方法は「真後ろに引く」イメージを持つこと。実際には少しインサイドでもOKですが、意識は真っ直ぐ後方に引くのがちょうど良いです。腕だけでなく、肩と一緒にテークバックすることで自然な軌道になります。
「手でクラブを動かす」のではなく、「肩でクラブを引く」感覚を大切にすれば、インサイド引きすぎのクセは自然に矯正されていきます。
迷いからの減速とミス連鎖
アプローチでのミスの多くは、「迷い」から生じるスイング中の減速が原因です。打つ直前で「強すぎるかも」「弱く打ちたい」と思ってスイングを緩めてしまうと、結果的にトップやダフリが出ます。
クラブの加速が止まると、クラブヘッドが正しい位置に戻らなくなり、ミート率が下がります。ゴルフでは「振り切ること」が基本で、途中でスピードを変えてはいけません。
解決策は、打つ前に「どんな弾道で、どのくらいの距離を出したいか」をはっきり決めておくこと。そして、そのイメージ通りに“迷わず”スイングすることです。
一番やってはいけないのは、構えた後に「どうしよう…」と不安になって打つこと。迷いはミスを呼び込みます。打つ前に決めて、打つときは「スパッと」振る。これがアプローチ成功の鉄則です。
7. 成功するアプローチ7つのポイント
- スタンスは狭く
- グリップは一定の力で
- 小さく制御できるバックスイング
- 垂直な上半身姿勢
- ワイドでスムーズな振り抜き
- 絶対に減速しない
- 手元はやや高めに構える
1. スタンスは狭く
アプローチではスタンスを狭くするのが基本です。
理由は、スイングをコンパクトに保つことで、クラブの動きと体のバランスを安定させやすくなるからです。広いスタンスでは体が大きく動いてしまい、距離感やミートがブレやすくなります。
具体的には、肩幅より少し狭めに足を開き、足の内側に力を入れて立ちましょう。スイングを最小限にすることで、精度が高まり、ダフリやトップのリスクも減少します。
初心者のうちは「小さく構えて、小さく振る」を意識することが、安定した寄せを身につける近道です。
2. グリップは一定の力で
グリップの力加減は「一定に保つ」ことが成功の鍵です。
強すぎても弱すぎても、クラブがスムーズに動かず、インパクト時のミスを誘発します。特に強く握りすぎると、手首が固まりクラブフェースの向きをコントロールしづらくなります。
理想は「卵を割らずに持てるくらい」の力加減。力を抜きすぎず、入れすぎず、スイングの間ずっと同じテンションで握るのがコツです。
グリップが安定すると、フェースが開いたり閉じたりすることが減り、狙った方向に正確にボールを運びやすくなります。
3. 小さく制御できるバックスイング
アプローチでは、バックスイングを「小さく制御する」ことが重要です。
振り上げすぎると力加減が難しくなり、オーバーショットやトップの原因になります。小さな振り幅なら再現性が高く、狙った距離を打ちやすくなります。
目安は時計の針で言う「9時〜3時」程度の振り幅。とくに10〜30ヤードの距離では、バックスイングを抑えたほうが距離感も合わせやすくなります。
練習では、同じ振り幅・同じリズムで何度も打つことが大切です。コンパクトな動きこそ、正確なアプローチの第一歩になります。
4. 垂直な上半身姿勢
アプローチでは、上半身を垂直に保つことが安定したスイングにつながります。
前傾しすぎるとスイングの軌道が下がり、ダフリの原因になります。逆に起き上がると、トップの原因になります。
正しい姿勢は「背筋を伸ばして、軽く前傾」。肩のラインが地面とほぼ水平で、首から背中が一直線になるよう意識しましょう。
垂直な上半身をキープすることで、軌道が安定し、クラブの入射角も適切になります。無理にボールを上げようとせず、自然な体の動きを意識してください。
5. ワイドでスムーズな振り抜き
アプローチでは「ワイドにスムーズな振り抜き」がとても大切です。
ワイドとは、腕とクラブが体から離れすぎず、一定の幅を保ったまま動くこと。スムーズな振り抜きによって、リズムよくインパクトでき、球の飛び方が安定します。
肘を曲げたり、手首をこねたりせず、体の回転に合わせて「ゆったり振る」ことがポイントです。手先だけで打とうとすると、当たりが不安定になります。
クラブの重さを感じながら、ふわっと振るのが成功のコツ。特に30ヤード以内のショットでは、この「ゆるやかさ」がミスを減らす武器になります。
6. 絶対に減速しない
スイング中に減速しないことは、アプローチの最大の鉄則です。
減速するとヘッドがボールにしっかり当たらず、ダフリやトップが発生します。特に初心者は「距離を調整しよう」と思って途中で力を抜きがちですが、これは逆効果です。
解決策は「スイング全体のスピードを一定に保つこと」。インパクト後も振り抜く意識で、最後まで止めずに振り切りましょう。
たとえ力を抜いていても、スピードだけはキープする。この“加速し続ける感覚”が、正確なアプローチを支えます。
7. 手元はやや高めに構える
アプローチでは、手元をやや高めに構えることで安定感が増します。
手元が低すぎると、クラブのフェースが寝てしまい、ボールが上がりすぎたりスピンがかかりすぎたりしてしまいます。
構えるときは、クラブを地面に置いたときに、手元が自分の太ももの付け根あたりにくるよう意識しましょう。これが“やや高め”の自然な位置です。
このポジションを保つと、フェース面がしっかりボールを捉えやすくなり、方向性とスピンのコントロールがしやすくなります。
8. アプローチの効果的な練習法
- 室内練習(パターマット・ネット・素振り)
- 目標を決めた打ち出し練習
- 距離感を養う3球連続練習法
- 動画や鏡でのスイングチェック
室内練習(パターマット・ネット・素振り)
アプローチは室内でも練習できます。
なぜなら、短いスイングで行うため広いスペースを必要とせず、基本動作の確認やフォーム固めに最適だからです。特に初心者にとっては、まず“当てに行かない自然な振り”を繰り返すことが重要です。
たとえば、パターマットを使って目標方向への打ち出し感覚を養ったり、アプローチネットに向かって10ヤード程度の打球を打ち込む練習も有効です。また、素振りだけでもスイング軌道の確認や体の使い方を意識できます。
ポイントは「結果を気にせず動作に集中すること」。狙った通りにクラブを振れるか、フィニッシュまでスムーズに振れているかを意識して、日々コツコツ続けましょう。
目標を決めた打ち出し練習
アプローチでは「狙い」を持って練習することが大切です。
その理由は、ただ球数をこなすだけでは再現性が高まらず、実戦では対応できないからです。目標を決めることで“方向性と距離感”の両方を磨けます。
たとえば、練習場ではカゴやタオルなどを置き、「ここに落とす」と具体的な目標を設定します。その位置に対してどんな振り幅・スピードで打てば良いかを試行錯誤することで、自分なりの距離感が養われます。
打ち出し角や弾道も合わせて観察すると、より実践的な感覚が身につきます。練習は“数をこなす”ではなく“意図をもって試す”。これが上達の近道です。
距離感を養う3球連続練習法
アプローチ上達には「距離感」を鍛えることが不可欠です。
特に初心者は、同じ距離でも打つたびに強弱がバラバラになることが多く、スコアが安定しません。そこで有効なのが「3球連続練習法」です。
これは、たとえば10ヤード、30ヤード、50ヤードを1球ずつ連続で打ち、すべて目標エリアに収める練習法です。振り幅やリズムを意識的に変える必要があるため、感覚と調整力が自然に磨かれます。
重要なのは、打つ前に“どんなスイングをするか”をイメージしてから実行すること。距離と振り幅を結びつけて覚えるクセがつくと、実戦でも冷静に対応できるようになります。
動画や鏡でのスイングチェック
フォーム確認には、動画撮影や鏡を使ったチェックが非常に効果的です。
自分では「ちゃんと振れている」と思っていても、実際にはスイング軌道がズレていたり、体がブレていたりするものです。客観的に動きを見て修正することで、より正確なフォームが身につきます。
自宅であれば、スマホを三脚にセットしてアプローチスイングを撮影したり、鏡の前で素振りをして体の軸がブレていないか確認しましょう。特に「頭の位置」「手元の高さ」「フォローの方向」は重要なポイントです。
定期的にフォームを見直すことで、悪いクセを早期に発見・修正できます。動画や鏡は“あなたの専属コーチ”。積極的に活用しましょう。
9. シャンクやスライスを防ぐ応急処置&対策
- クロスハンドグリップの活用
- インサイドアウトのアドレス
- ヘッドを立てて振る感覚を養う
クロスハンドグリップの活用
シャンクが止まらないときの応急処置として、クロスハンドグリップが有効です。
これは、通常と逆の手の位置でクラブを握る方法で、感覚をリセットしながらスイングの根本的なズレを修正できます。手打ちになってフェースが暴れる方に特に効果があります。
たとえば右打ちの人なら、左手が下・右手が上になるように握ります。この握り方は自然と“肩から振る感覚”が出やすく、手先だけで振る悪いクセを抑えられます。また、フェース面も安定しやすいため、打点のばらつきやスライス回避にも効果的です。
一時的な練習として取り入れるだけでも、通常のグリップに戻したときに正しい感覚を維持しやすくなります。違和感がある人も、数球だけでもぜひ試してみてください。
インサイドアウトのアドレス
シャンクやスライスを防ぐには「インサイドアウトの軌道」で構えるのが効果的です。
これは、クラブが身体の内側から入り、打った後はやや外へ抜けるような軌道を指します。このイメージで構えることで、クラブのトウ側(先端)が当たりやすくなり、シャンク(ネックに当たる)を防ぎやすくなります。
具体的には、アドレス時にボールと体の間隔をやや広めにし、肩と足のラインをほんの少し右(右打ちの場合)へ向ける意識を持ちましょう。また、バックスイングを“インサイド気味”に引くことで、自然とインサイドアウトの軌道になります。
大きな修正をしなくても、構え方を少し変えるだけでシャンクはかなり軽減できます。構えはスイングの8割を決めると言われるほど重要です。まずはアドレスから見直しましょう。
ヘッドを立てて振る感覚を養う
スライスを防ぎたいなら「ヘッドを立てて振る感覚」を意識しましょう。
この“ヘッドを立てる”とは、クラブフェースを開かずにしっかりターゲット方向に向けて振るという意味で、フェースが開いて当たるスライスの防止に繋がります。
具体的には、ダウンスイングで“手の甲が正面を向くような動き”を意識すると、フェースが閉じた状態でインパクトしやすくなります。よくある間違いは、手首をこねたり、体が先に開いてしまいフェースが開いて当たることです。
クラブを垂直方向に“真っすぐ下に落とす”ような感覚で振ると、体の正面でボールを捉えやすくなります。練習場ではゆっくりのスイングから始めて、ヘッドがどこを通っているかを確認してみてください。
10. アプローチショットのメンタル面と考え方
- 迷いをなくす「さっと構えてさっと打つ」
- 落とし所を戦略的に決める
- ノールックで“当てに行かない”感覚の練習
迷いをなくす「さっと構えてさっと打つ」
アプローチでは「さっと構えて、さっと打つ」ことがミスを減らす鍵です。
理由は、構えた後にあれこれ考えてしまうと、体が緊張しスイングがぎこちなくなりやすいからです。結果として、ダフリやトップなどのミスが起こりやすくなります。
たとえば、パッティングでも悩みながら打つと距離感が狂うのと同じで、アプローチでも考えすぎは逆効果。構える前に狙いを決めたら、あとはスムーズにリズムよくスイングすることが重要です。
「アドレスに入る前に決める → 構えたらすぐ打つ」という流れを習慣にするだけで、スイングに自信が出てミスも減ります。初心者こそ、技術よりもこの“迷わない姿勢”が成功を生みます。
落とし所を戦略的に決める
アプローチ成功のカギは「どこに落とすか」を決める戦略にあります。
ただグリーンに乗せるのではなく、「ボールをどこに落として、どう転がすか」を逆算することで、寄せワンの成功率が大きく上がります。
たとえば、ピンまで10ヤードの距離でも、ピン手前3ヤードに落として残りを転がすのか、それともピンに向かって止めにいくのかでクラブも打ち方も変わります。特に初心者は「ピンに向かって打つ」より、「落とし所を決めて、そこに落とす」感覚を持つことが大切です。
最初は難しく感じても、グリーン周りの状況(傾斜、芝の硬さなど)を観察し、シンプルな作戦を立てることが上達の近道です。落とし所を考える癖をつけましょう。
ノールックで“当てに行かない”感覚の練習
「当てに行かない」ことが、ナチュラルなアプローチ成功のカギです。
初心者ほど「ちゃんと当てよう」と意識しすぎて、体が止まり、結果的にミスになりやすいです。その対策として、ノールック(ボールを見ない)での素振り練習が有効です。
たとえば、目をつぶったままゆっくりスイングしてみると、体全体を使ってスムーズに振る感覚がつかめます。これは“当てること”ではなく“振ること”に意識が向くため、リズムが良くなり、結果的にミスが減ります。
もちろん実際のショットで完全にボールを見ないのは難しいですが、「目線に頼らず、リズムと振り抜き重視」で打つことを意識するだけでも十分効果があります。感覚を養う練習として、ぜひ取り入れてください。
11. まとめ|アプローチが上手くなれば、ゴルフはもっと楽しい
- 基本の理解+反復練習が最短の上達ルート
- 1つの打ち方を極めるところから始めよう
- 毎回の練習に意図と改善点を持とう
アプローチショットの上達は、スコア向上に直結するだけでなく、ゴルフそのものの楽しさを大きく広げてくれます。
なぜなら、アプローチが安定すれば「寄せワン」が増え、スコアが一気に縮まるからです。また、グリーン周りでミスが減ると、プレーに余裕が生まれ、自信を持ってラウンドできるようになります。
たとえば、同じ100ヤードでもティーショットで届かせるより、アプローチで寄せてパーを取れたときの達成感は格別です。大きな飛距離が出せなくても、アプローチの技術でカバーできる場面は多く、これこそがスコアメイクの要とも言えるでしょう。
上達のコツは「一つの打ち方を極める」ことから始めること。最初はピッチ&ランなど扱いやすいアプローチを繰り返し練習し、感覚を体にしみ込ませましょう。その際は、毎回の練習にテーマや改善点を持つことが大切です。
地味な練習の積み重ねが、確実に結果に結びつきます。
「寄せられる」という武器が身につけば、ゴルフの世界は今よりもっと広く、楽しくなります。自信を持って1打1打に向き合えるよう、今日からアプローチの質を高めていきましょう。
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