ゴルフでスコアを縮めるうえで欠かせないのが、グリーン周りでの「ショートアプローチ」です。ショートアプローチとは、主に30ヤード以内の短い距離を打つ技術で、パター以外で最も使用頻度の高いショットといえます。
しかしこのショートアプローチ、実は多くの初心者やアベレージゴルファーが「苦手」と感じやすい分野でもあります。「距離感が合わない」「ダフリやトップが出てしまう」「フェースにしっかり当たらない」といった声もよく聞かれます。その背景には、フォームの不安定さや練習量の少なさ、感覚頼りのプレーなどが影響しています。
この記事では、ショートアプローチの基本からコツ、クラブ選び、練習法までを丁寧に解説。初心者でも失敗せずに打てるようになるためのポイントを、専門用語をかみ砕いて分かりやすくお届けします。スコアアップへの第一歩として、ぜひお読みください。
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難しく感じる理由とよくある悩み
- 距離感が合わない
- ダフリやトップの不安
- フェースにちゃんと当たらない
- 練習量の少なさや感覚頼りのプレーになりがち
ショートアプローチが難しく感じられるのは、「距離感」や「ミスの恐怖」がプレッシャーになるからです。特に初心者の多くが「近い距離なのに思ったところに運べない」と悩みます。
その理由の一つは、距離感をつかむ練習量が圧倒的に少ないこと。フルショットの練習はしていても、10~30ヤードといった中途半端な距離を練習する機会が少ないため、感覚だけで対応してしまいミスにつながります。
また、ダフリ(地面を先に叩いてしまう)やトップ(ボールの上を叩く)を恐れて手打ちになりやすいのも大きな要因です。特にフェースに正確に当てる感覚がないまま打つと、毎回違う結果になるため、失敗のイメージが蓄積されていきます。
加えて、距離が短い分「簡単そう」という思い込みから、逆に集中力が欠けてしまうこともあります。
「アプローチは小さなスイングだから簡単」と油断せず、正しい構えと再現性の高いスイングを意識することが重要です。練習方法や考え方を変えるだけで、着実にミスは減っていきます。次章では、その基本的な打ち方を解説していきましょう。
基本の構え方と打ち方(フォームの基礎)
ショートアプローチを安定させるには、正しい構えと手首の使い方が欠かせません。
なぜなら、構えがずれていたり手首が不安定だと、クラブフェースが正しくボールに当たらず、ミスショットが増えてしまうからです。特にアプローチでは、小さなズレが結果に直結します。
まずスタンス(足の幅)は肩幅よりも狭く、軽く開く程度が理想的です。体の軸が安定しやすく、スムーズな体重移動が可能になります。ボールの位置は左足かかとの延長線上が目安。これにより、クラブヘッドが最下点を過ぎたあたりでボールに当たる「クリーンヒット」がしやすくなります。
グリップについては、手首を固定して余計な動きを抑えることが大切です。特にアプローチでは、力まず柔らかく握ることでフェース面のブレを減らし、方向性が安定します。また、**構えはややハンドファースト(手元がボールより少し前)**にすると、フェースがスクエアに入りやすく、ダフリやトップを防げます。
構えと手首の基本を押さえるだけで、アプローチの成功率は大きく向上します。「いつもミスばかり…」という方こそ、フォームの見直しから始めてみましょう。地味なようで、最も大きな変化を生むポイントです。
成功率が上がるショートアプローチのコツ
- ボールを「転がすイメージ」で距離感を合わせる
- インパクトはトゥ側で当てると打点が安定しやすい
- ロブショットを打つときはスイング幅を大きめにする
ショートアプローチでは「転がすイメージ」を持つことで、成功率が格段にアップします。
なぜなら、無理に上げようとするとスイングが不安定になりやすく、ダフリやトップなどのミスが出やすいからです。ボールを転がす意識で打つと、自然にフェース面が安定し、距離感を合わせやすくなります。
たとえば、パターのような感覚でスイングをするイメージを持ってください。クラブはロフトのあるウェッジを使っていても、低く出してコロコロと転がすイメージです。さらに、**打点はクラブフェースの“トゥ側(先端寄り)”**で当てると、インパクトが安定しやすく、ボールが思わぬ方向へ飛ぶミスも減らせます。特に芝が薄い季節や硬い地面では、この工夫が有効です。
また、高く上げたいロブショットを打つ場面では、スイング幅をしっかり大きくとることが大切です。小さな動きで上げようとすると、かえってフェースが閉じたり打点がズレたりして失敗します。**「転がす・当てる・振り切る」この3点を意識すれば、ショートアプローチの安定感が一気に増します。**焦らず丁寧に、基本に忠実なプレーが上達への近道です。
おすすめの練習法・ドリル
- ベタ足スイングで軸ブレを防ぐ
- ハーフショットでインパクト感覚を養う
- ティーの前にタオルを置くドリルでクリーンヒットを体得
ショートアプローチの安定感を高めるには、シンプルなドリルを反復するのが効果的です。
その理由は、複雑な技術に頼るよりも、スイング軸やインパクトの感覚を体に染み込ませるほうが、再現性が高くなるからです。
まずおすすめなのが「ベタ足スイング」。スイング中にかかとを浮かさず、足裏を地面にベタッとつけたまま振ることで、下半身の安定感が増し、体のブレを防げます。これは、スイングの軸を感じるうえで非常に有効です。
次に「ハーフショット練習」。通常のフルスイングの半分程度の振り幅で、コンパクトにスイングすることでインパクトのタイミングやフェースの角度を意識しやすくなり、ボールに“芯で当てる”感覚が身につきます。
最後に「タオルドリル」。ティーの前10cmほどの位置にタオルを置き、それに触れないようにボールを打つ練習です。無駄なダウンブローを防ぎ、クリーンにボールだけをとらえる感覚を養えます。
これらのドリルは、地味ながらも上達には不可欠な練習です。日々の練習に取り入れることで、ショートアプローチの精度が大きく向上します。
適したクラブの選び方
- 50〜58度のウェッジがおすすめ
- ロフトの違いで弾道やスピン量が変化する
- 状況に応じてピッチング、サンド、アプローチウェッジを使い分け
ショートアプローチでは、状況に応じてロフト角の異なるウェッジを使い分けることが大切です。
なぜなら、クラブのロフト角(フェース面の傾き)は、ボールの高さやスピン量に大きく影響し、同じスイングでも飛距離や弾道が変わってくるからです。
たとえば、初心者には50〜58度のウェッジが扱いやすく、基本のアプローチには52〜56度が最適とされています。ロフト角が大きいほどボールは高く上がりやすく、スピンも効きやすい反面、飛距離は落ちます。たとえば52度なら転がし、56度以上はふわっと浮かせる球に適しています。
また、「ピッチングウェッジ(PW)」「アプローチウェッジ(AW)」「サンドウェッジ(SW)」の使い分けも重要です。グリーンまで距離があればPW、ふわっと上げたいときはSW、両者の中間はAWが便利です。バンカーや深いラフではバウンス(ソールの出っ張り)が効いてくるSWが活躍します。
1本で済まそうとせず、シチュエーションに合わせてクラブを選ぶことで、アプローチの精度が格段に向上します。 自分にとって打ちやすいロフト角を把握しておくことも、スコアアップの近道です。
ミスショットの種類と対策法
ダフリ(チャックリ)|ボールの手前を打ってしまう
ショートアプローチでのダフリは、「ボールの手前を打ってしまうミス」で、特に初心者によく見られます。
このミスの原因は、体の重心が後ろに残ったままスイングしてしまったり、ボールの位置が右足寄りすぎることにあります。その結果、クラブヘッドがボールの前に落ちて芝や地面を打ってしまい、飛距離が出ないばかりかミスが大きくなります。
たとえば、「おにぎりをすくう」イメージで打とうとして、実際には地面だけをすくってしまうような感覚です。これを防ぐには、ボール位置を左足寄りに置き、体重をやや左足にかけて構えましょう。また、手元をスイング中に意識しすぎると、下半身が止まりやすくなるため注意です。
正しいボール位置と体重配分を意識するだけで、ダフリの確率は大きく減らせます。
トップ|ボールの上を打ってしまう
トップとは、クラブヘッドがボールの上部に当たり、低く滑るような球になるミスです。
この原因は、「インパクトの瞬間に体が浮く(ヘッドアップ)」、または「手首がゆるんでインパクトが不安定になる」ことです。初心者は飛ばそうとして頭が早く上がったり、打ち急ぐことでクラブがボールの下に入りません。
たとえば、料理中に包丁を野菜の上で止めてしまうとスパッと切れないのと同じで、クラブヘッドがしっかり下まで振り抜けていない状態です。これを防ぐには、アドレス時の目線をボールの下にしっかり固定し、フィニッシュまで体の軸がブレないように意識することが大切です。
「最後まで見届ける」気持ちで打つことで、トップのミスは大きく改善されます。
シャンク|ネック部分に当たる
シャンクとは、クラブフェースではなく「ネック」と呼ばれるつなぎ目部分にボールが当たり、極端に右方向へ飛んでしまうミスです。
この原因は、アドレス時にボールと体の距離が近すぎたり、スイング軌道が外側から入る「アウトサイドイン」になることです。無理に腕だけで合わせようとすると、クラブヘッドが体に近づきすぎてしまいます。
例えるなら、ドアノブに腕をぶつけてしまうような感覚です。クラブの芯で打ちたいのに、余計な動きでネックが前に出てしまいミスに繋がります。対策としては、アドレスでボールとの距離を適切に保ち、スイングは手先ではなく体の回転でコントロールしましょう。
シャンクは誰にでも起きるミスですが、正しい構えと軌道の見直しでしっかり防げます。
まとめ|ショートアプローチ上達がスコアアップの近道!
ショートアプローチを安定させることが、スコアアップの最短ルートです。
ゴルフでは「パーオン」できないホールも多く、スコアメイクにはグリーン周りからのアプローチが重要な鍵を握ります。特にショートアプローチは、1ラウンドで何度も使うショットでありながら、練習がおろそかになりがちな部分です。これを克服できれば、大きなスコア改善が見込めます。
たとえば、10ヤード以内のアプローチで毎回1打で寄せられるようになれば、それだけで2〜3打の節約になることも珍しくありません。基本の構え方・打ち方、そして自分に合ったクラブや練習法を取り入れることで、初心者でも確実に上達できます。
「寄せワン」が増えれば、ゴルフの楽しさも倍増します。
苦手意識を持たず、小さな一歩から始めることで、アプローチは確実に武器になります。明日からの練習に、ぜひ取り入れてみてください。
アプローチ練習場を利用したい方は『Storage(ストレージ)』がおすすめです。
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無料体験が可能なので、アプローチ練習に興味がある方はお気軽にご利用ください。
